御車返し(ミクルマガエシ)/ Cerasus serrulata ‘Mikurumakaisi’
御車返しはサトザクラ類に分類される桜の園芸品種の一種です。オオシマザクラと関連があるとされています。特徴は、一つの木に一重の花と八重の花が付く事。毎年一重と八重の咲く位置も変わるといわれています。八重一重とも呼ばれています。しわがあり濃いピンク色で、花の先端ほど色が濃くなっていて濃淡が素敵。花は3.5cm以上の大輪です。
昔、御水尾天皇が御車に乗ってこの桜の前を通りかかった時そのあまりの美しさと、一重桜なのか、八重桜なのかを確かめようと御車を引き返したことから御車(みくるま)返しの桜と呼ばれているそうで、古くからある桜。
こんなお話も。
「御車返」は、牛車に乗った二人が、通りすがりの桜を一重か八重かで論争になり、御車を引き返して確かめたことから、一名「八重一重」とも呼ばれる。
上野公園の寛永寺開山堂であった輪王寺両大師堂には、「御車返しの櫻」と命名された古木が自立している。 サトザクラの栽培品種である御車返で、(後水尾天皇が京の寺で花見を終えた帰路、花の余りの美しさに牛車を返して再びご覧になったという伝説がある江戸初期からの品種である。) 後水尾天皇皇子である守澄法親王が、初代輪王寺門主となった御縁で植えられたといわれ、「江戸遊覧花暦(江戸名所花暦)」では、28品のサクラのひとつとして紹介されている名桜である。
出典 さくら紀行
写真は、御車返し・佐野の桐ケ谷。
これは三島市由来の御車返し・三島の野々宮。
どれも本当に美しい桜です。
学問と芸道を究めたという、御水尾天皇。