花画像による私的さくらの花図鑑。

桜・兼六園熊谷(ケンロクエンクマガイ)

兼六園熊谷(ケンロクエンクマガイ)

兼六園熊谷(ケンロクエンクマガイ)/ Cerasus jamasakura ‘Kenrokuen-kumagai’

バラ科サクラ属のオオヤマザクラの系統を継ぐとされているサトザクラ群の桜。成葉の裏側は白色っぽく、ヤマザクラの特徴があるけれど、ベニヤマザクラを思わせるところもあり、両種の交雑と考えられています。また、満開時には枝を取り巻いて牡丹の形のように咲くところから、牡丹桜の異名があるそう。兼六園の名桜の一本として知られていたものが全国に広まったとされています。

開花期は春の半ば4月中旬頃でソメイヨシノなどよりも1週間ほど遅く咲きます。しっかりとした薄紅色であり、花弁の枚数は5枚の一重のものから10枚の八重咲きのものになることもあるそう。花びらは外側の縁の色がくて花の咲く時期には葉が生え始め、始めは赤茶色で徐々に緑色に変わります。樹高は10m程度。

石川県

兼六園熊谷(ケンロクエンクマガイ)は、兼六園菊桜と並ぶ名木で、兼六園内の橋を挟んで両側に並んで植えてあるとの事。熊谷桜とも呼ばれるそうですが、兼六園熊谷という独立した品種です。

現在、兼六園にある木が原木で、他の場所でも栽培されるようにりましたが、兼六園にある兼六園熊谷は、花の色が濃く、花つきがよい名木。江戸時代に水戸藩から贈られた桜で、樹齢は約300年といわれています。