フェリシア / Felicia heterophylla
フェリシアはブルーデージー(ルリヒナギク)の仲間。ピンクやパープルの花も咲かせます。気になったのはこの青っぷり。きちんと青い花というのはそんなに多くないので、どおしても惹かれてしまいます。高さは15~20cmくらいでそんなに大きくなりません。たっくさん咲いていると見事。
あんまり苗で出回っているのを見たことがありません。種から育てる場合は秋まき。4~6月に咲いてくれます。
青い花になぜ惹かれるのだろう。青いバラの話ではありません。花の青色色素については、下記のサイトに詳しくあります。
農研機構 花き研究所 青色
https://www.naro.affrc.go.jp/flower/kiso/color_mechanism/contents/blue.html
「草むらの緑とまぎれやすいその青は不思議な惑(まど)わしを持っている」梶井基次郎「筧の話」より
梶井基次郎氏のつゆ草についてのこの一節が、感覚的には近い感じです。
なんだか、明るくなる様な感じではなく、まさに”不思議な惑わし”の力がある様な気がしています。
2016年4月4日。宇多田ヒカルさんの「花束を君に」が公開されました。NHKドラマの主題歌。
震災以降取り組んでいる、津波を後世へ伝承するために東北に桜を植樹する「さくら並木プロジェクト」にもご協力をいただきました。
この歌の歌詞の中に、こんな一節があります。
どんな言葉並べても
君を讃えるには足りないから
今日は贈ろう 涙色の花束を君に
出典:「花束を君に」公式サイト
お母様への鎮魂歌だとのお話もありますが、その花束は「涙色」。
青い花が与える、感覚・感情的な深い”何か”に惹かれてしまうのだと思うのです。